SR乗りがGB350Sに乗ってみた感想

SR400

GB350を買おうか迷ってる方向けにSR大好き人間が試乗してみて、レビューしてみました。結論から言うと一番大事な所、シングルの楽しさ辛さは結局大きくは変わらない。どっちもよい所と悪い所が、キャラの違いが有るが、じゃあ二台持ちしたいかと問われればそうは思わない。どっちか一台有ればお腹いっぱいです。

以前はSR400に、今はSR500に計20数年乗り続けてきました。体の芯までSRにどっぷり浸かっている訳です。GB350なんて受け入れらない、自分の好きなようにカスタムしたSR500と比べれば、取るに足らないホンダのGB。けちょんけちょんにしてやろう位に思って、冬の寒い時期(シーズンは人気で借りれない)埼玉のホンダドリーム深谷花園店にレンタルを申し込み、わざわざグンマーから役1万円近いお金を払ってまで、そこまで乗り気でも無いのにテンションだけ上げて。空元気で向かった訳です。

ホンダドリーム ふかや花園

事前にYouTube等でレビューを見て、スペックやら特徴やらを調べ。脳内イメージしてここはSRの方が良いだろうとか想像して、頭でっかちで行った訳です。確かに思った通りの所は有りましたが、意外な所もありました。レンタル料の1万円の元はとても取れませんが、試乗レビュー動画を作ると言う新しい体験を出来ました。

乗ってみてびっくり

レビュー通りポジションはSRよりもクラシックバイクのように体が起き上がりハンドル幅は広くて遠く感じる。足つきはサイドケースの広さ、車幅も有って悪い。クラッチはスリッパー付きなのでとても軽く、スロットルも軽い。だがクラッチミートして「ストトット」と走り出してしまえば、そんな事は殆ど気にならなくなるどうでもよくなる。SRと比べればギアはスコスコ入る(SRが酷すぎる)し、スイッチ類も操作が軽い。シングル特有のパルスはSRもGBもそんなに差は無いと思うが、GBは振動が全く無い回しても回しても振動が無い。一方SRはキックスタートした途端、あちこちがブルブルして、エンジンの主張をしてくる。低回転では気持ちいい程度の主張が、高回転では我慢出来ないレベルになってくる。その主張をどう捉えるかだと思う。GBは低回転は地面を蹴るようなパルスだけ、SRはパルスとある程度の振動。高回転になるとGBは振動が無いのでパルスを感じられるが、SRは振動の主張が強すぎてパルスが良く解らない。

GBのバランサー 単気筒はどうしても重りになってしまう。
レトロなお店 パリー食堂
埼玉県秩父市番場町19−8

味付けが真逆

SRは原型がXT500と言うオフロードバイク(パリダカに出るような)で、バランサー等は付けずに軽くて瞬発力の有るバイクをという設計です。SR400は免許制度に対応する為500の87mm×84mmを87mm×67.2mmにショートストローク化したエンジン。一方GBは70mm×90.5mmの超ロングストロークSR400は高回転まで軽く吹けあがって行く設計で、その通りキャブ車は6500rpmで最大トルクが出ます。SR500とGBは5500rpmで最大トルクと1000rpmの差が有ります。言ってしまえば設計上は高回転での鋭い吹け上がりとピークパワーを楽しむのがSR400。GBやSR500は吹け上がりが400程鋭くないので、低中回転で高回転までの道中を楽しむ、エンジン出力だけを考えればそうなります。しかし空冷OHC単気筒と言う非力なバイクでは嗜好が変わって来るのだと思います。

大きな違いはボアストローク比 SR400の0.7224に対してGBは1.292

鋭い吹け上がりのSR400、もっさりした加速のGB。SRはギア比も低めでレッドゾーンは7000rpmからなので、早く吹けるし、高回転も回せばパワーカーブをある程度感じられます。ただ個人的に楽しい場面がSRは地面を蹴るパルスと共に、適度に振動が伝わってエンジンのやる気を感じられる低回転です。逆に高回転は振動が強くてパルスが解らないから、「もういいや、さっさとギアチェンジ」と言う感じです。GBは低回転のパルスは感じられるがSRのような心地よい振動と言うのも全く無いので、物足りなさを感じます。高回転では今度は不快な振動が無いのでパルスをしっかりと感じられ、ギア比もロングで更にもっさりとした加速が道中の楽しさを感じられます。設計とは真逆の低回転はSR、高回転はGBが楽しめるというのが筆者の一番の感想でした。

何処が楽しいか

筆者がシングルが好きな理由はマイペースで走ろう、バイクの性能に蓋をされて逆にムキに慣れない所。程々のペースが楽しいので程々で行こうとなる所です。回りと争うような走りも、峠の下り等ステージを選べば出来ます。逆にそこ以外、特に上り坂でパワーが必要な場面は250ccクラスにも負けるレベルなので、さっさと諦めてしまいます。GBだろうとSR500だろうと、そこは変わりません。車体代と同じ位の資金を使って、ゴリゴリにチューンしてやっと同クラスと戦えるレベルになるレベルです。そこを求める人は他のバイクに乗った方が良いです。でもマスツーでの0加速とか下道の制限速度域ならば、充分リッターバイクにもついて行けます。

武甲山とGB

GBの良かった点

SRより勝ってるなと思った所は、振動が無い為防振ゴムが無く、SRの様にヘタって来て部品が割れてこないんじゃないかと思いました。スロットルやクラッチ、操作系の軽さ。リアショックとシートはSRの純正は酷い(個人的に合わない)ので比べるまでも無いくらいです。SRはそれくらいな事は社外品等に変えてしまえば良いだけです。GBはタコメーターが無いのと、GB350Sじゃない方はフロントが19インチタイヤなので、選択肢が少ないんじゃないかと思いました。

どっちを買うか

癖の強いSR若干癖が弱くはなったGB。でも所詮は空冷OHC単気筒という癖のあるエンジンは変わらないし、多気筒エンジンと比べれば二台の癖の差はドングリの背比べのようにも見えると思います。SRは国内向けは生産が終わり、中古車は高くなっています。GBはGBで納車まで時間がかかるし、中古車はまだ珠が少ない。どっちも悩む所でしょう。

筆者は一度は試乗してみて、気に入った方、好きな方を買えばと言うのが率直な意見です。はい、結局はそこに行きつきます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました