筆者が新車を購入して感じた所を、忖度無しに纏めてみました。純正マフラーの音がデカい。シートが固い。ポジションが気に入らない等。良く上げられる理由は有りますが。そんな細かい所は工夫すればどうにでもなります。
Z900RSに何を求めますか？
筆者はカワサキ・Z900RSの大型バイクに求めていたのは、高速道路を使ってのツーリングです。愛車で有る、ヤマハ・SR500が高速道路を走る上では苦痛でしか無かったので。そこを埋めたくて買ったわけです。そこに全く不満は無かったのですが・・。複数台持ちと言うのが、Z900RSで中途半端さを感じてしまったのでしょう。
時間の無い中、お盆休みに北海道まですっ飛んで行く。普段も日帰りではちょっと遠い所も、高速を使って足を延ばして日帰りでツーリングを楽しむ。と言った使い方を求めていました。その使い方は大型のロードスポーツ車にはストライクで、900ccクラスのパワーを生かして。トップギアの6速のまま、追い抜きも出来るし。新東名の120㎞区間でもなんの問題も有りません。カフェならば更にビキニカウルも有るし、高速道路では快適そのものでした。ただ筆者には高速道路を使って、急ぐ必要が無くなった。また、そういう方向性が乗って見たら解ったのですが、全く性に合わなかったのです。なんでかと言えば、ケチだからｗｗ。高速使わないで下道で行ってしまう。そうすると小さいバイクで足りてしまうんです。
高速道路を快適に走るだけならばもっと良い車両が有る。
取り回しを考えて、重量が嫌で高速ツアラーは選択肢に入りませんでしたが。スズキ・隼や、生産が終了した、ホンダ・VFR800とか、カワサキ・H2SXとか。フルカウルで重量も有る、タンク容量も大きくて航続距離の長いバイクの方が、高速道路の走行には向いています。2気筒でもアドベンチャーのアフリカツインみたいなバイクの方がスクリーンが大きいし、タンクも大きいし、燃費も良いしレギュラーガソリン指定です。Z900RSはタンク容量が17ℓなので小さくは有りませんし、大型バイクとしては実燃費が20㎞/ℓと燃費は悪くはありませんが。上記の車種に比べれば航続距離は短いです。どうしても車重とのトレードオフになるのですが、筆者は「帯に長し、襷に短し」を感じてしまいました。
またハイオク指定です。現行のカワサキ車は、このクラスはみんなグローバルモデルの、ハイオク指定なので仕方ない所も有りますが。2気筒のW800やZ650はレギュラーなので。圧縮比を落としてパワーが落ちても良いので、お財布に優しいレギュラー仕様にして欲しい所です。Z900RSに乗ってる人で、更にモアパワーを求める人は多く無いと思います。
面白くない・・。
948ccの水冷4気筒、111馬力のエンジンは、日本の下道ではパワーを持て余してしまいます。異音も無くスルスルと回転が上がっていきます。いつの間にか法定速度プラスの領域へ入っています。またスロットルを全開にする事は、余りと言うか、「よし行くぞ!」と自分にスイッチを入れて構えてから開けなければ、強烈な加速にビックリすると思います。これを扱いきれる技量が無い人には、このバイクの本当の実力を知る事は無いと思います。現代のバイクそのもので、クラッチは昔の250cc並みに軽いし。ラフにシフトダウンして繋いでも、勝手に介入して強いエンブレを抑えてくれる。足回りもしっかりしてるし、ブレーキもよくききます。旧車と比べれば、普通に峠を走ってもフレームや足回りは剛性たっぷりで。ヨレる感じも無く、全く怖く感じる事は無いです。自分の技量と見合わない走りまで、車両が許容して走れてしまいます。筆者は技量が低く。スムーズすぎる走りに、乗せられているように感じてしまい。筆者の愛車で有るヤマハ・SR500やホンダ・CBX550Fのように、人馬一体を感じれる事は有りませんでした。
クセの強いSRが基準になってしまったので、コイツに調教されてしまった体になってしまったので。変なバイクじゃないとダメな体になってしまったのかもしれません。
4気筒や2気筒で有れば、600ccクラスで日本の公道は必要充分だと思います。そしてそこにはZ650RSが有ります。スズキならばSV650、ヤマハならばXSR700。バランスの良い、扱いやすいパワーと丁度良い車体。現行に限っても選択肢はいくつも有るのです。今思えばその辺の車種にすれば良かったのでは無いかという気持ちも有ります。
Z900より高い・・。
新車を買おうとすると、価格は150万円を超えてきます。カワサキプラザ(契約店も有り)でしか買えませんので、値引きも期待できません。現在の大型バイクは、その価格帯は高くも無いし、安くも無い値段では有ります。しかしほぼ共通のエンジンやフレームで有る、Z900の方は130万円程の価格となります。更にZ900RSはフルパワーとローパワーのモード切り替えが有ります。スペックの変わらないものに、主に見た目の違いだけで20万円分の差を埋められるかどうかよく考えてください。Z900RSもモードチェンジが有れば良いのですが。その見た目が好きで仕方無いなら、もうZ900RSを買ってしまいましょう。
カッコいいと思うなら買いですが・・。
実物を見てたまらなくカッコいい。これが欲しいと言う人には買い一択です。筆者が買ったZ900RS CAFEの見た目は嫌いでは有りません。中々カッコいいじゃんとは思いました。
90年代のネイキッドに似せてあるような見た目だし。そういった車両は他に選べる新車の選択肢も少ないし、これにするか・・。と言うくらいの気持ちで買いました。筆者はもうそこでダメでした。これが好き、たまらなくカッコいい。このバイクじゃなきゃヤダ。このバイクに乗るために免許を取る。そう思える車両はその人の中で100点の答えなのです。それが筆者にはもの足りなかった。70点くらいだったのかもしれません。既に愛している車両が鎮座していたので、入り込めなかったのです。
筆者はZ1に対して、憧れのバイクでは有りましたので。見た目がとても大好きで、所有しようと思って探した時期も有りました。でも実物を見ればデカいし重い。部品供給には全く心配しなくて良いZ1ですが、それも有ってなのか。書付きフレームとベースエンジンが有ればどうにでもなる為なのか、車両自体が非常に高い。結局旧車ショップに行ってるうちに、もっと気に入ってしてしまったCBXを選ぶ事になりました。そして現在は修理中で乗れないCBXで有りますが、手放そうという気は全く起きません。
筆者のCBXのように、Z900RSが気に入ってしまえば、長く乗り続けられるでしょう。Z900RSにはZ900RSにしか無い良さ、悪さが必ずあるわけです。どんな車両もそれは同じです。そこに愛着が湧くのか、降りてしまうのか。最初の入りから、見た目から100点で気に入って買うのかどうか。もう答えは半分以上出ているのでは無いでしょうか？
Z900RSの細かい欠点はどうにでもなります。
シートが固いならば、シートを交換する。ハンドルが気に入らなければ交換する。暖気が五月蠅ければ、暖気中はマフラーに空き缶みたいな物(いつの時代だよ)を被せる。さっさと走り出してしまう。
ちなみに筆者はシートとハンドルは取り替えましたし、更にゲルザブも使ったらケツ痛はほぼなくなりました。
カスタムパーツの多さに、期待してしまった・・。
上記の通り細かい所は社外品でどうにでもなるのです。しかし音が気に入らないからと、マフラーを選ぶとなると。ヨシムラ、モリワキと言った有名な所は。公道では政府認証のマフラーを付けなければなりません。そして音が静かなのです・・。そして非常に高額なのです。フルチタンのフルエキマフラーですら昔は20万程度だったと思います。勿論サーキット用の物も有りますが、当然検問にはひっかかりますし、切符も切られるでしょう。車検も通りません。ショート菅やチタンのマフラーはカッコいいし、パワーも若干上がるのですが。重い触媒もついているし昔のように純正から、大きくは変わらないのです。結局は純正マフラーのまま交換する所までは行きませんでした。規制は一体どこへ向かっているのでしょう？
確かにZ1やゼファーに似せてあるような見た目ですが。
砲弾メーターや火の玉カラーのタンクは、どうみてもZ1のデザインを意識して作った物だと思います。
カワサキが世界に飛躍した。4ストローク空冷4気筒2バルブ、世界最速で有ったZ1のエンジンが第一世代のエンジンと例えるならば。世界最速を大きく塗り替える事となった4ストローク水冷4気筒4バルブ、GPZ900Rのエンジンが大きく変わった第二世代となります。その水冷4バルブのエンジンから進化していった方がZ900の方で、見た目もZ900RSのエンジンはニンジャ(GPZ900R)の方がよく似ています。
どう頑張っても2本サス、クレードルフレームに空冷エンジンを載せたZ1や。そのZ1の開発コンセプトで有った、ザッパーの、空冷エンジンの集大成である。ゼファー750には似せられ無い訳です。だからこそカワサキは似せる気が無いようにも思えますし。公式にも書いてある通り、クラシカルな見た目のレトロスポーツ(RS)と、Z1からは距離を置いてあるのでは無いかと思います。
ゼファーが欲しいならばゼファーを買いましょう。Z1やZ2が欲しいならばそっちを買うべきです。読者の100点がそちらならば、車両が高額でも。それに対して欲しい気持ちが上回る筈です。大型バイクはタイヤも高いし、すぐなくなります。燃費も悪いし、転倒のダメージも大きく修理費が高くなります。維持費は結局かかるのです。
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